講評会

3年生前期 一つ目の課題(キャスティング技法、5個の組作品)

講評会の風景です。学生達は少し緊張気味です。

いえいえ学生ばかりではありません、講評する側の私たち教員も実は緊張しているのです。

明確な答えのない芸術の中で、作品を講評したり、審査をしたり、点数を付ける事はまるで、自分自身が講評、審査されているようなものです。

そのような、緊張感漂う中で「あーでもない」「こーでもない」と学生達が自身の考えを主張し合う楽しい講評会でした。

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特別講義

先日、2回目の特別講義が行われました。

講師に来ていただいたのは、神戸市立博物館で参事・学芸員をなさっている、岡泰正さんです。講義のタイトルは「和ガラスの神髄 ーびぃどろ、ぎやまんとはどのようなものかー」です。岡さんは日本の工芸を詳しく研究されていて、特に和ガラスについては研究が深い方です。

まずは和ガラスについての説明をスライドと共にしていただき、その特徴、性質、歴史背景などをお話していただきました。

講義の中盤では、岡さんが当時のガラスを再現した時の写真や、その時作ったガラスや材料を実際に見せていただきました。

初めてみるガラスの原料に皆興味津々。

当時のガラスは金属の鉛が50%以上入っていて、現代のガラスとはだいぶ重さが違います。さらに金属が多く含まれる為、指ではじくと「キーン」と金属音に近い音を奏でます。当時のガラスの風鈴はきっといい音がしたのでしょう。

岡先生、貴重なお話をありがとうございました!

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キルンキャスト2

以前紹介した3年生のキルンキャストの後編です。

石膏型にガラスを詰めてから電気炉に入れ、880度でガラスを溶かします。

ゆっくり3〜6日間かけてガラスを常温まで冷ましてから、石膏を割り中のガラスを取り出します。

型からとり出したガラス  表面に石膏がまだついていて、湧口にガラスが残っていたり、バリがあります。

 

取り出したガラスを洗った後は、加工をしていきます。

ガラスの注ぎ口を平らに磨いたり

表面を砂や耐水ペーパーで磨いたり・周りを綺麗に平らにして磨いたり

こちらは、いくつもあるパーツを加工しながらくっつけ、一つの固まりに。

ひたすらガラスを磨いていきます。

みんな最後の仕上げまで、毎日遅くまで残って加工を続けていました。

 

そして完成した作品がこちら。

課題が「5個1組」だったので、それぞれ5つパーツがあります。

様々な表情を見せています。

各自がそれぞれガラスの新たな魅力を発見をした作品となりました。

さて、次はいよいよ講評会に続きます・・・

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グループ展のお知らせ

ガラスコース3年生の芳田早織さんが、神戸の北野坂ギャラリーで行われるグループ展に参加します。

17人のガラス作家による作品展です。

是非、お立ち寄り下さい。

 

「Glass Works 17人のガラス作品展」

会期 2011年6月28日(火)〜7月10日(日) 7/4(月)休廊

am 11:00〜 pm 6:00(最終日pm 5:00まで)

場所 GALLERY 北野坂

神戸市中央区山本通1-7-17 WALL AVENUE tel/fax 078-222-5517

HP  http://www7.ocn.ne.jp~kitano/

JR/阪急/阪神/地下鉄三宮より徒歩10分

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アート&デザイン 特別講義のお知らせ

アート&デザイン 特別講義

「和ガラスの神髄ーびいどろ・ぎやまんとは、どのようなものかー」

長崎に行くと、「ビードロ」という言葉が目に入ります。では一体実像はどのようなものか?長崎歴史文化博物館に行ってもよく分からないでしょう。言われてみれば、以外に頭に浮かばないのでしょうか。ポッペンの様なものだけがびいどろなのか、いったいこうした和ガラスはどうして生まれたのか。それを具体的に示したいと考えます。

びいどろという言葉はガラスを意味するポルトガル語ですが、その工芸史上のとらえ方はまだまだぼんやりとしていると言わざる得ません。ぎやまんというと一般にはもっと曖昧でしょう。この講義でその実像と、そこに凝縮されている情趣美としか形容しようのない美意識を指摘し、和ガラスのユニークさをスライドを用いて紹介します。

日時 6月15日(水)

時間 17:00〜19:00

場所 神戸芸術工科大学 吉武記念ホール

講師 岡 泰正 (神戸市立博物館 参事・学芸員)

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2年生の課題制作(ガラス)

クラフト領域の2年生は前期で陶芸・木工・メタル・ガラスの4コースの中から2コースを選択して後期に選ぶコースを決めます。1コース7回の授業あり、ちょうど1つ目のコースが終わりました。

ガラスコースの課題は、板ガラスを接着し、研磨した立体作品です。

使うガラスは、家の窓などに使われている工業用板ガラス。厚みは3mmと5mmのものを使います。

板ガラスを接着するのは、ガラス専用の接着剤。板ガラス同士で接着剤を薄く挟み込んで、その上から紫外線をあてるとガラス同士がしっかりくっつきます。

課題ではただ接着するだけではなく、ガラスに絵を描いたり、ガラスを彫って泡を入れたり、別のものを挟み込んだりする工夫をしてもらいました。

作りたい形に合わせて工業用板ガラスをカット。         接着剤と紫外線ランプ

 

ガラスを接着したら今度はそれを削っていきます。

ダイヤモンドの付いた盤がぐるぐる回る機械にガラスを置いて削ります。目の粗い盤でだいたいの形が出来たら、目の細かさをあげていき最後にはぴかぴかに光らします。時間もかかり根気が必要な作業なので、ちょっと気を許すと失敗してしまいます・・・。

削る機械と盤        削っている様子      途中で割れてしまったガラス

 

研磨の作業は手間もかかり大変なのですが、最後まで仕上げたガラスは想像以上の表情を見せてくれます。形によって中に入れた模様がゆがんで見えたり、側面に反射したり、プリズムのような光が入ったりと、自分で制作した作品からそれぞれが新しいガラスの魅力を発見することが出来ました!

 

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キルンキャスト

ガラスコース3年生は課題のキルンキャストに取り組んでいます。

キルンとは電気炉、キャストとは鋳造のことです。

まずは作りたい形(原型)を粘土やワックス(蝋)で作ります。

 

粘土           粘土             ワックス

 

原型が出来たら今度はそれをもとに石膏で型をとります。

原型の周りに段ボールやプラスチック段ボールで枠を作ってから、

水に溶いた耐火石膏を流し込みます。

石膏が固まったら、中の粘土やワックスを取り出してガラスを流し込む型の完成です!

 

こちらは型に入れるガラスです。

透明なガラスの粒や、色ガラスの固まり、自分で作ったガラスのパーツなど使うガラスは人それぞれ。

さてさてどんな作品ができるのでしょうか??

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蘆田さん(2011年、ガラスコース卒業)

大学に入り、物作りを続けながら多くの人達と関わり、私自身たくさん成長する事が出来ました。また好きな美術を通して、人と深く関わることができる仕事である教師になろうと思いました。(特別支援学校 教員)

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オープンキャンパス!

4月23日は今年度最初のオープンキャンパスでした。
雨の降るあいにくの天気でしたが、沢山の方に足を運んでいただけました。クラフト・美術学科では、毎回4コースで体験実習を楽しんでもらっています。今回は、絵画・木工・陶芸・ガラスでした。
  
こちらは陶芸体験の様子。手びねりという技法で、マグカップ作りに挑戦です。
助手や学生スタッフがその場で作り方を教えるので、初めて陶芸の土を触った方でも気軽に体験することが出来ます。それぞれいろんな形のマグカップが作れました!
  

こちらはガラス体験の様子。透明のガラス板と色付きのガラス板を組み合わせて、はし置きやアクセサリーを作ります。まずはガラスを切るところからスタート!始めは戸惑っていた人もやっていくうちに慣れてきて、楽しんでガラスを組み合わせていけました。
組み合わせたガラスは後日、大学で溶かし合わせ、作った方へ送られます。今回もかわいらしいオリジナルのはし置き・アクセサリーが出来ました!

  

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吹きガラス。

こちらは吹きガラスの自習風景。
ガラスコースでは授業以外に、学生が自由に吹きガラスを制作できる自習時間があります。吹きガラスはやればやるほどうまくなっていくから、吹きガラス好きの学生はこの時間をしっかり活用中。熱いガラスと対話しながら、形を作っていくのは至難の業。それでもこつこつと続けていくと、いつの間にかうまくなってたりするんです。
めざせマエストロ!!!

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