「木工演習Ⅱ」で京都へ

11月17日に木工・家具・玩具コースの3年生が京都の砥石店、油店、ギャラリーの見学をしました。

良質な天然仕上げ砥石の産地としてまず一番に挙げられるのが、京都です。京都の中でも数少なくなった砥石専門店の木村砥石研磨工業にお邪魔しました。木工に使用するの手工具のなかで最も高価なのは仕上げ砥石です。店主の木村潔氏から刃物の切れ味を左右する天然砥石の魅力と選び方について伺いました。

山中油店

山中油店は、食用から工芸用までを扱っており、油の専門店として二百年近くの歴史があります。荏油、桐油、亜麻仁油、クルミ油などは、自然塗料として木工品の塗装に使います。興味深く見学し、今後の制作用に塗料を購入している学生もいました。

「6人の家具展」会場

京都見学の最後は、ギャラリー訪問です。銀閣寺参道、哲学の道を散策し、その近くのギャラリー「アートライフみつはし」で開催中の「6人の家具展」を見ました。

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野焼き体験!

2年生の授業の一つに野焼きをする授業があります。

実際に土器や埴輪を作るやり方と同じ方法で学生が作品を作り、野焼きをする授業です。

学校のグラウンドの横に穴を掘り、作品を敷き詰め、その上に新聞紙や木片をのせ火をつけます。

全体に火が回るまでみんなで協力して火をおこします。

 

火に勢いがつくと、こんなにも燃え上がります。

 

作品と一緒に芋をいれて、焼き芋もしちゃいます。

とってもほくほくに焼き上がりました。

4時間程で火を消し、トタンをかぶせておしまいです。

作品は一週間後に掘り出します。それまで、どんなふうに焼けているかが分かりません。

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木がフニャフニャ

木工コース2年後期の実習「木工技法」では、椅子の制作をします。実習の前半は、過去の名作椅子の精密模型作りです。例年、ジオ・ポンティのスーパーレジェーラ、ハンス・ウェグナーのYチェア、水之江忠臣のチェア、ジョージ・ナカシマのコノイドチェアの模型に取り組んでいます。

椅子の模型

(画像をクリックすると大きく表示されます。)

この課題では、模型と言えども本物とほぼ同じ技法、工程で作る設定になっています。たとえば、Yチェアの笠木(肘置き)のパーツは、「曲げ木」という技法を用いて、木材を曲線に成形します。先日、その様子を動画に撮ったのでご覧下さい。

曲げ木の動画 ←クリック

 

曲げ木の工程

① まっすぐな木材を一晩水に浸けておく。

② 木材を30分間スチームで熱する。

③ 熱した木材をジグに固定して、一気に曲げる。

④ クランプ(端金)にはめた状態で3日間乾かす。

曲げ木用のジグ

曲げ作業直後の状態

端金に固定して放置

Yチェアの模型のパーツ

 

 

 

 

 

 

 

 

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ガラス2年 吹きガラス

クラフト美術学科では今年の2年生から新カリキュラムになっています。

今まで3年生前期で行っていた吹きガラスが2年生後期になりました。始めのころは熱くトロトロに溶けたガラスやスピーディーな作業に四苦八苦していた学生も、授業がすすむにつれてだいぶ落ち着いて作業が出来るようになってきています。

1200℃以上で溶けるガラスを巻き取ったり

ガラスが冷めないうちに新聞紙で形を整えたり  少し冷めたガラスを1000℃以上あるグローリーで焼き戻したり

どれも初めての時にはなかなかうまく出来なかった作業です。

 

少しでも早く上手くなれるように、他の人が作業している様子も良く観察。

割とスムーズにコップの形を作ることが出来るようになっています。

 

そして今日は、コップの一部に装飾をつける練習をしました。

ほとんどでき上がったコップに、他の人に持ってきてもらった溶けたガラスをくっつけます。くっつけた後は、不思議な形をしたハサミでガラスを切ります。

つけて切ったガラスの余分なところを伸ばして切り離したら、ポッチの完成。

簡単そうですが、なれない形のハサミを使ったり、上手くガラスをつけるタイミングをつかんだり、なかなか大変そうでした。

来週はポッチよりさらに大きい高台をつける練習。自由制作に向けて色々な技法を練習していきます。

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彫刻フィギュア技法の授業紹介

彫刻フィギュアコース2回生対象の 彫刻・フィギュア技法 の授業です。

今日は、水生生物を創るという課題で取り組んだ作品の仕上げ作業。

 

スカルピーで細かく作り込んだ原型をシリコンで型取りし雌型を作ります。

写真はシリコンの雌型↓

この2つの型をきっちり合わせ、ヒレの部分に作っておいた注ぎ口からレジンを注ぎ込みます(注型)。

出来上がった複製が↓こちら。今回は3体複製しました。(左上はスカルピーの原型)

型に流し込むレジンはAとBの2液を混合し、化学反応によって硬化させます。

混合後1分程度で硬化し始めるので時間との勝負!

型の複雑さや注ぎ口の大きさなどによって難易度も変わります。

ヒラメを作ったこちらの作品は、流し込む途中で硬化してしまい1、2回目は体の部分が空洞になってしまいましたが、

3回目の挑戦でようやく成功しました。(右のグレーの作品が原型、上から順に1〜3度目の複製品)

 

後の授業で今回制作した複製に彩色を加え完成させますが

丁寧に作り込んだ作品も、彩色によって作品のリアリティに大きな差が出ます。

彫刻フィギュアコースでは、立体的な造形感覚だけではなく色彩感覚も磨いてゆきます。

 

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ガラス1年後期

クラフト美術学科では1年後期から、美術領域、クラフト領域に分かれだんだん専門性を増していきます。

クラフト領域では、コース決定をする2年後期までの期間に色々な素材と関わり、自分の進みたいコースを決めていきます。1年後期ではグループに分かれ木工、ガラス、メタル、陶芸の4コースから3コースを選び制作をします。現在はそれぞれのコースで第一グループが授業を受けています。

ガラスコースでの課題は「フュージング、スランピング技法で制作する立体」です

フュージングというのは板ガラスを重ね、電気窯の中で溶かして一体化させる技法。スランピングとは板状のガラスを電気窯の中で型の上にのせて柔らかくし、型にそった形に変形させる技法です。

今回の課題では、透明な板ガラスをベースにして、その上に色ガラスをのせ模様を作ります。色ガラスは50色程あり、組み合わせによって色んな表情を出すことが出来ます。課題のテーマが「目に見えないもの」なので、それぞれが決めたモチーフにそって制作を進めています。

こちらはガラスを切って、並べているところ。

こちらは、最後スランピングをする為の素焼きの型に、ガラスをのせてサイズを確かめているところ。素焼きの型は自分たちで制作したものです。

板だけではなくて、板ガラスを砕いてこんな粒状のガラスにして使ったりもします。

こちらはフュージングが終わって、1枚のガラスになったところ。

いよいよ来週は、型にのせてスランピング。どんな形になるのでしょうか??

 

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美術コースの芸工祭展示

芸工祭期間、クリエイティブセンターにて、美術コースの1〜4回生作品を展示しました。

毎年1〜3回生の夏期課題を展示する恒例の展示ですが、今年は4年生作品も加わり充実の空間になりました。

4回生の作品

卒展に向け、各自のテーマを深めるための習作です。卒展の作品はどんな形で現れるでしょうか?

 

3回生の作品

右の作品は実際のドアにファスナーを取り付けた作品です。開けるとどうなるでしょう…。

 

1、2回生の作品

先輩に劣らぬ素晴らしい力作を披露してくれました。

 

クラフト美術学科のカリキュラムでは授業の一環での展示の機会が多くあります。

展示を通して、作家としての責任と自覚を育んでいってほしいと思います。

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芸工祭

10月9・10日に芸工祭が開催されました。

普段の制作から離れ、この二日間は大学内がお祭りムード一杯になりました。

クラフト・美術学科では毎年作品展示が行われています。美術領域、クラフト領域それぞれ別の会場で展示を行いました。

クラフト領域は3年生が展示を行います。普段共有スペースにしている場所を展示会場に模様替え。机を外に出し、展示台を並べ、ロッカーや壁には紙を貼って、さらに照明も設置。普段とは全く違う空間を3年生全員で作り出しました。

展示会の様子はこちら。(画像は全てクリックすると大きくなります)

看板も急遽手作り。一人でも多くの人に見てもらう努力です。

木工ブース。収納が課題の作品。

陶芸ブース。器や、自由な形態の作品。

ガラスブース。キャストと、あかりの作品。

メタルブース。様々な装身具の作品。

その他に、夏に行った学外演習の画像も会場でながしていました。

今年は天気も良かったおかげか、来場者数は400人以上!沢山の方に見ていただくことが出来ました。来年の1月末に行われる学外展へいい経験となりました。

作品展示の他に、学年問わず、それぞれサークルや有志ででお店を出したり、イベントを行ったり、ファッションショーにモデルとして出たり芸工祭を楽しんでいました。

 

 

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大人でも夢中に

9月29日に木工・家具・玩具コースの3年生で岡山県美作市の現代玩具博物館に行きました。2年後期の実習「玩具演習」でご指導いただいた橋爪先生が館長をされている博物館です。子供達の健やかな成長を願って作られた世界のおもちゃのほか、100年前のオルゴールなども展示してあります。館内イベントのおもちゃツアー、オルゴールコンサートでは、初めて見るおもちゃや定番玩具の意外な遊び方など興味深い話もありました。大人もつい夢中になってしまう体験コーナーやショップなどもあり、楽しく遊びながら玩具の奥深さに触れるいい機会になりました。

 

 

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GEN2011

10/1.2にガラスコース3.4年生の有志で富山に行ってきました。目的は「GEN」というガラス教育機関の関係者が集まるイベントへの参加です。毎年場所を変えて行われるのですが、今年はガラスの有名な富山での開催ということもあり、神戸から参加をしてきました。

今回のGENでは富山の学生が色々な企画を立ててくれたので、内容が盛りだくさん。全国のガラス教育機関の学生による合同学生展、先生方に作品を提供してもらって行ったチャリティーオークション、ガラス作家の伊藤孚さんによるスライドレクチャー、アメリカのガラス作家マイケル・ロジャースさんによるデモンストレーション、宝探し、チャンバラ、交流会など1日で様々なイベントが行われました。

全国から集まった学生はなんと総勢240人!!

普段はほとんど交流のない他の大学や専門学校の人と交流が出来るとても良い時間となりました。

2日目は富山ガラス造形研究所内を見学したり、ロジャースさんのスライドレクチャーを見たり、隣にあるガラス工房のショップを見たりとそれぞれ楽しんでいました。神戸に戻る夜行バスに乗る前に富山のおいしいお寿司も堪能したようです。

 

これからもどんどん展覧会やイベントなどに行って色んなことを吸収していってもらいたいです。

学生展の様子       みんなGENを楽しみました。

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